2016年 03月 27日
美術館・博物館巡り |

ロンドンに来てからというもの、暇があれば、美術館や博物館に行くことがしばしばある。ロンドンにて、美術館のボランティアをしていたこともあり、この類にはそれなりの関心を持って取り組んできた。最近は慣れてきたものの、ヨーロッパの環境にいると、美術館にでなくとも、街中が美術館のような印象を感じていた。というのも、歴史に裏打ちされた文化や技術というものが通常日本であれば、文献の世界だったり、写真だったり、サンプルとして美術館や博物館に飾られるものだからだ。それが現物として保存されていて、しかも、日常の中で実際に見ることができるため、街中が美術館という表現をした。
さて、そんな環境のヨーロッパで、なおかつロンドンに住んでいると、様々な歴史的なものに出会うことができる。ナショナル・ギャラリーであったり、大英博物館であったり、Victoria & Albertであったりと、たくさんの歴史的に保存されたものがある。個人的には大英博物館はあまり好きではないように思う。コレクションとしては素晴らしく、また、大英帝国の繁栄というものを映し出しているようにも思える一方で、とにかく財宝と言えるようなものを各国から持ってきて、単純にコレクションを並べているだけのようにも思えてしまい、なんとなく魅力に欠けるようにも思えなくもない。基本的に美術館や博物館をめぐる際には、「連続性」が重要となる。歴史を辿り、何がどのように変遷しているのかということを念頭に見ていくため、こうした不連続な何となく並べただけのようなものは正直僕としては受け付けない。そんな風に思えてしまう。その意味で、国は異なるが、プラド美術館とか、ロンドンのビクトリアアンドアルバートみたいなところは、カテゴリはそれぞれ違うが、楽しめるようなものになっている。他にも僕はまだ行ったことがないが、音楽や鉄道など、様々なカテゴリの美術館や博物館がある。
僕は個人的に現代美術や芸術というものが好きなので、それ系統に行く傾向が強かったりする。周知のテートモダンやデザインミュージアム、テキスタイルミュージアムなども行き、また、ヨーロッパ旅行中にも多数の現代美術館を訪問したように思う。こちらにいると、これらのものは別に特別なものでもなんでもなく、たまにふらっと行こうかなという程度のものである。毎回、気付いたら旅行のパッケージに含んでいたりするので、美術館は一つの娯楽なのかもしれない。時間も潰せるし。お茶の博物館を訪問したり、ビール博物館、テクノロジー、自動車などなど、ニッチなものも訪問してきた。こうしたものは既存の自分の概念を変えることができるものでもあるため、楽しんでやれるかなという印象だ。
ロンドンには本当にたくさんの芸術が溢れているため、それを見逃さず、楽しんでもらいたい。
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by lse_keio_sfc
| 2016-03-27 22:08
| 日常
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