2017年 03月 14日
イギリスとアメリカのジョブマーケットの違い |
イギリスとアメリカで結構異なる部分が多くあると感じているので、それについてまとめておきたいと思います。イギリスとアメリカでは、まず”学位選択の仕方”に違いがあるように思います。
アメリカ
アメリカですと、基本的に博士課程進学以外の目的でMScという選択肢はあまりないように思います。というのも、修士を選択する場合はPhDに直接進学するプログラムになっていることがほとんどですし、それ以外の場合はMBA/JD/MPP/MPAというプロフェッショナル・ディグリーになっています。おそらく、これらはある意味アメリカ特有であるように思います。そもそもこうした学位の概念はアメリカで生まれており、アメリカにて就職する場合は「何を専門としているのか?」ということを明確にする必要があるように感じますし、そのためには上記のような学位がMScよりも明確なのかも知れません。また、MBAという学位に統一されていることによって、何を学んだかが一目でわかるというのもあるかも知れません。
イギリス
イギリスでは、MScという学位が主にメインではないかと思う次第です。イギリスとはいっても、ほとんどの修士の学生はアメリカ、他ヨーロッパやアジアなどから来た学生なわけですが。こちらの場合は「学んだことが就きたい職業とリンクしていること」が重要であるように思います。逆にいえば、リンクしていさえすれば、MSc Financeだろうが、MSc Accounting & Financeだろうがなんでも良いと言えるように思います。結局のところ、CVを出して、「自分は〇〇の経験があって、〇〇の勉強をしているので〇〇の専門性がありますし、〇〇の業務に貢献できます」というようなことを浮き彫りにできれば良いのではないかと感じる次第です。そのことから、MScという学位がメインなのかも知れません(その方がコストが圧倒的に低いですし)。もちろん、それができるなら、MBAでも良いとされているのがイギリスの特徴であるのかも知れません。
ジョブマーケットでの英米比較
イギリスは関連性を表せればどこの国のものでも良いのに対し、アメリカはアメリカの経験しか意味がない気がします。つまり、日本で例えば外資系投資銀行を経験していれば、イギリスでは評価の一つにされるけれども、アメリカでは全く評価されないということになりうるということかも知れません。そのため、イギリスはビザが厳しくなっているとはいえ、経験が蓄積されている場合は仕事が取りうる(英語が若干片言だったとしても)のに対して、アメリカの場合はアメリカ人と同じレベルでやらなければならないことが多くなってしまうように感じます。もちろん、イギリスでもアメリカでも現地人より優秀である必要があるのはいうまでもありません。イギリスはわかりませんが、アメリカはMBAでも現地人よりかなり優秀であることが暗黙の了解であるように思います。
かなりざっくり書きましたが、そんなイメージかも知れません。
補足:日本関連の業務の前提は除いています。
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by lse_keio_sfc
| 2017-03-14 14:00
| 就活
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