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2018年 08月 26日
PhDについては、今は完全に努力不足ですし、これからまた積み上げて行く必要があります。直近ではCFAを取るなどして、基礎は積み上げておきたいと思っています。その後については、MBA進学後に考えて行くべき問題だと感じている次第です。ただ、PhDを見据える場合にMBAで良いのか、MFin出なくて良いのか、一方で、仮にPhDに興味がなくなった場合にMBAに行っておけば良かったと後悔しないか、双方の選択肢が排他的な場合はどうすれば良いのか、また、MBAからの選択肢としてPhDを取れるのか/そもそも取るべきなのかを考えることが、今の自分の中では重要な検討事項になっているように思います。 教養については、世界中の美術館・博物館に行くだけではなく、様々ジャンルを通じて、時代毎やアーティスト毎の芸術的貢献に関する分析は何となくできるようにはなってきましたし、プライシングという点においては、Sotheby'sのカタログを見るなどして、値段感などを調べるようにはしています。また、ジャンル毎に自分で絵を買ったりもしています。ロンドンには様々なギャラリーがあり、LSE時代にMayfairやHigh Holborn、Camdenなどによく絵を買うためにギャラリーに行っていました。フランスに数回旅行した時も、レストランに飾ってある良い絵があれば、直接店の店主にどこで買ったかを聞いたりして、何がいくらくらいで買えるのか?ということについては肌感でわかるようになってきたような気がします。LSE時代に芸術作品のバリュエーションの講義を受けていたこともあり、絵画のプライシングがどのように形成されているかという点についても分析的に見れると思っていましたが、実際に作品のある場所へビジットして実際に購入する段階になると、正直わからない点も多々あります。その際にはやはり現場感というものが必要であると強く感じる次第です。今の自分には分析的に見る力はまだまだ足りないですし、現場感も足りないことにはなります。 絶対的貧困の根絶という点については時間の問題で解消されうるとされていますが、相対的貧困そのものは無くならないと思われますし、アフリカに限らず、様々な国、地域で貧困というのはかなりの確率で起こりうる問題です。ただ、この貧困に喘ぐ国、地域に住む人々を救えません。それは金銭的な面もありますし、経験も知識もまだまだ足りないような気がしています。やはりボランティアだけでは多少の問題は解決できますが、スピードもインパクトもそれほど大きいものにはなり得ないような印象を受けています。実際にやっていると、無料で自発的に取り組む姿勢は重要ではありますが、継続的にコミットメントを強く持つとなると、限界があります。それを考慮すると、ボランティアの形には限界があり、別の方法を考える必要があるように思います。 ざっくりしていますが、自分の能力不足には呆れるものがあります。より高みを目指して自分で自分のことがレベルが高いと言えるようになりたいと思いますし、そのためには努力をよりしなければならないようにも思っています。可能な限り。 ▲
by lse_keio_sfc
| 2018-08-26 00:46
| 将来
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2017年 03月 14日
![]() 25年後には人類史上初めての兆万長者が現れる可能性があるーそんな風にダボス会議のOxfamのレポートには書かれています。その人物は一体誰なのかと言えば、ビル・ゲイツ氏です。現在の資産を11%の利回りで運用すると仮定すると、25年後には兆万長者になるようです。富の偏在というのは今後より一層拡大していくのは避けられないと、基本的には誰もがわかっていることなのかも知れません。所得税の低い国に居住地を移転し、いかに自己の富を最大化し、国家から自分の富を収奪されないか、それが重要と考える方が多くなってくるように思います。 もし、10億円で10%の利回りを得られるとすれば、10年間運用した場合には25.9億円ほどになるようです。10%の運用益を得るのは相当難しいように思いますが、もし可能であるとすれば、運用スタイルとして、10億円の元本は早めに所有し、10年間固定で運用し続けるとして、それ以外の生活費を稼ぐということが理想的と言えるように思います。運用益である程度資金ができれば、社会的に資金を必要とする方々に自分自身で最適分配していくことが重要になっていくのかも知れません。 日本人かつ個人の方は運用というスタイルを取る方はほとんどいないように思いますので、もう少し日本人の資金運用が銀行への貯蓄ではなく、シャドーバンキングの方に向かうのが理想的であると言えるように思います。というのも、それをすることによって、国の成長にも繋がると思いますし、税収増につながるかも知れません。 10億であれば、比較的稼げる人間も多いように思います。一度稼げるようになると、一気に運用益が雪だるま式に拡大していくので、富の偏在が明確になります。ただ、一つ言うとすれば、当然ですが法に触れることは一切やってはいけません。しかしながら、自分が単純に運用してもらうとすれば、特に自分自身がそれに関与するわけではないため、特に問題はないように思います。問題は元本をどのように増加させるか、そしてその段階でいかにクリアな仕事をするかが重要です。社会をマイナス方向に向けてしまう収益は倫理的にもよくないように思いますし、私個人は絶対にしたくないです。資本市場をよりクリスタライズする、日本社会、アジア社会など、とにかく短期的にはこうした社会に資するような仕事をしたいと考えています。 金銭に囚われてしまっては絶対に良い仕事はできない。もちろん、仕事に見合ったリターンは必要だと思いますが、自分のレベル以上にお金を貰ってしまうのは自分としても納得がいきません。ただ、早く個人レベルで世間に分配できるようになる程度には稼げるようになりたいですね。やはり社会的要請のある事業や政策には国の援助も必要ですが、個人の援助も同時に必要です。また、世間には問題も多々あります。世界には多々資産を持った方がいますが、それらの方々は私腹を増やすだけではなく、きちんと社会貢献を行なっているように思います。 お金でできる贅沢は自己の欲求を満たすとは思えないですし、いくら贅沢をしたところで、慣れれば何も思わなくなるのが現実です。以前から言っていますが、3つ星のフレンチも吉野家の牛丼も食べたところで、私の場合はそれほど幸福度が変わらなかったりします。その理由としては、現在はそうした物事に価値を置いていないためです。就職活動をしていると、様々なオプションがついてくることもあるように思います。別にそれで自分の心が動くかというと、それは正直全くありませんでした。普段の生活でも満足するまで色々やってみたところ、「別にいいかな」と思うことばかりです。 金銭はアルティメットな感覚でいえば私にとって大事ことではありません。ただ、私は税金がきちんと分配されているかどうかが不安なのと、取られる分とそれにプラスした自分で稼いだ富を如何にして社会のイノベーションや貧困といったところのニーズのある分野に投じていけるか。それは非常に重要なことだと思っています。自分だけ成長するのではなく、社会に必要な投資を行えるようになり、社会も成長させていけるような人物になりたいと思いますね。 ▲
by lse_keio_sfc
| 2017-03-14 01:23
| 将来
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2017年 03月 13日
![]() ニュースで読んでいると二つの印象深い記事がありました。一つ目は、DeNA村田マリさんの解任、もう一つ目は、ソフトバンク・孫社長の10兆円のファンドをサウジアラビアなどと共同でレイズするという話です。 村田マリ氏と言えば、ニュースピックスで確か読んだ気がした、というような印象でした。経歴は全く存じ上げませんでしたが、ベンチャー一本で来られたようですね。企業に対して自分の企業をエグジットするという実績を残してきた、というところでしょうか。WELQの情報の信憑性が疑わしいとの話でニュースには書いておりました。私はここで村田マリ氏を批判したいわけではなく、自分も気をつけなければならないことを強く感じた次第です。 専門性の高い情報は当然ながら以前の記事に書いたようにセンシティブなものになります。金融であれば、一桁数字を間違えると(一桁は以ての外ですが)、様々な問題が起こりうる状態にもなります。医療関係は間違えてしまえば、人々の人生に影響を与えてしまうというくらい極めて情報を流すのが難しいものであると認識しています。セルフメディケーションの時代とは言え、ヘルスケアは専門家のアドバイス無しに事業を行うのは非常に困難であるということを認識すると同時に、自分が経営者であれば、細部まで気にしなければならないと感じる次第です。これは自分へのフィードバックになりました。ベンチャー経営ですと、特にニッチな部分から勝負していくため、グレーゾーンで勝負する場合も多々あります。そのことから、UBERのように規制の影響を受ける可能性も無きにしも非ずです。投資銀行で「どうしてこれほどまで完璧にこだわるのだろうか?」と思っていましたが、このようなニュースがあると、納得できることも多いように思います。その意味で振り返ってみても、この経験はかなり重要だったのかもしれません。 もう一つの孫社長の話題で、サウジアラビアの皇太子であるムハンマド氏と意気投合し、10兆円ファンドを立ち上げる予定であることがニュースにて公開されていました。非常に困難であることは承知ではあるものの、将来的にはこの孫社長のようにこうした大規模なファンドレイズを中東など、世界中の投資家から調達し、投資をできるようにしたいと思っています。自分自身で画策していたものの、先に立ち上げられるとは、凄いとしか言えませんね。10兆円のファンドというのも規模が巨大すぎて驚きます。 ソフトバンクは投資会社としての性格を強めているとの認識が資本市場からされているように思いますが、孫社長の場合、資本市場には理解できないレベルで先を見越しているように感じますので、実際のところはわかりません。ただ、孫社長の行おうとしているその先というのはなんとなく理解できることもありますし、私の場合は別の領域ですが、似ている部分もあるかもしれません。もちろん、言及するのもおかしいほどレベルの差は歴然ですし、そもそも私のような現在自分で事業を動かしていない人間が易々と言える言葉ではありません。しかしながら、将来的にやってみたいというのは確かです。人生挑戦してもしなくても一度しかありませんし。 今回はその2点で印象に残ったニュースでした。しかし、世の中難しいことが多いですね。知れば知るほど簡単に言及することが難しくなりますし、自分の専門領域以外に口出しすることがどれだけ恐ろしいことなのか、また、専門領域でもどれだけたくさんの自分よりレベルの高い人間がいるのかを常日頃見せつけられる次第です。 その中で自分が価値を出せる部分にフォーカスすることや、将来的に必要なことをきちんと見据えられるかが重要であるように思います。周囲が「なんでそんなことするの?」くらいが一番ベネフィットを得られやすい領域であると言えます。しかしながら、単なる逆張りは意味がない気がします。市場の中で価値があるとされていることにも関わらず、エスタブリッシュメントが参入しない場所こそが意味があり、時間とお金をかけることが重要だと感じます。 英国大学院などはその典型例かも知れません。2、3年前は「なぜアメリカではないのか?」「なぜ就職後に大学院に進学しないのか?」と聞いてくる方も結構多かったように思いますが、最近ではほとんどそのようなことがありませんし、開発やアカデミアといった領域に限定されていたのものが、いつの間にかエスタブリッシュメントとして組み込まれているように思います(そのため、就職活動も何故か非常に楽だった気がします)。また、学部卒業後の大学院進学が社会科学全般にも裾野が広がり、エスタブリッシュメントとして捉えられる気がします。その結果が、近年のロンドンのキャリアフォーラムやバルジョブといった就職フェアに参加する企業の増加に繋がっているのかも知れません(もちろん中途の方への機会もかなり多くなっているように思いますが)。結局のところ、市場の価値評価というのはかなり曖昧であり、その本源的価値を捉えられず、アンダーバリューされてしまっているものはたくさんあるように思います。これからの予想では、大学院に対する見方も多様化し、社会人留学=MBAという捉え方をする方も多かったように思いますが、ここ数年で社会人経験+APD(Advanced Professional Degree)なども受け入れられていくのかも知れません。 不確実性の強い時代ではありますが、専門性をいくつか持ち、知識や経験の正確性を高めること、それを生かして独自性のある考え方を持つことが一つ。もう一つは、市場の中で本源的価値が高いにも関わらず、アンダーバリューされている部分にいかに自分が最初に飛び込めるか、という勇気も必要かも知れません。そうすることによって、自分自身の価値を永続的に高めていけると言えるかも知れません。今回自分の考えていたことにダイレクトに結びついていると感じたので、2つのニュースを取り上げた次第です。 次の世界が見えてくるとやるべきことも同時に見つかってくるので今は自分自身のグロースの段階であると言えます。できるだけ多くの努力をして、どれだけ複利的成長ができるのか、それが将来のバリュエーションを決定すると言えるのかも知れません。差がつき始めると、決定的に差がついていきます。中国と日本のGDPが良い例で、2009年に日本と中国のGDPが約500兆円で並んだと言われましたが、現在は既に中国が1000兆円台と日本が400兆円台とで約2.5倍もの差がつけられています。将来はわかりませんが、現在の状況を鑑みると、既に追いつくことが困難と言われるレベルで差がついているように思います。人間も同じで、何らかの形で正しく自己投資し続ければ周囲に差をつけることができます。失敗すればただの自己投資ならぬ事故投資となりますので、注意した方が良いかも知れません。 将来はどうなるかわかりませんが、これからより変化が激しくなると予想されます。それが何なのかは想像がある程度はつきますが、リスクという不確実性が入り混じっているのは確かであると言えるのかも知れません。 ▲
by lse_keio_sfc
| 2017-03-13 17:57
| 将来
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2017年 02月 23日
![]() 六本木からタクシーで数分、赤坂のとあるバーで友人と「一億円の質問」と題して議論を重ねておりました。彼は東大時代、一旦は官僚の道を志したものの、自分のなりたい道とは違うことを感じ、試験に合格したものの、結局インベストメント・バンカーの道を選択。新卒から一貫してバンキング業務に従事して来たものの、本当にこれが自分のやりたいことなのかーそう悩んでいたようです。彼としては次の道も考えつつ、現在の業務に取り組まなければならない。しかしながら、日々の業務に追われ、なかなか次のことを考えられない上、次のエグジット先はPEしか見えない。そんな風に言っているものの、実際にそのPEに行くことが果たして正しいのか、そんな風にも考えているようです。 そこで話題に上がったのが、「1億円の質問」です。質問の内容としては、「今後5年を見据えてPEに移るべきか?」です。彼の予測としては、低金利状態が継続するとしています。今PEに移らなくとも、PEに対する世間の反感の減少や低金利による銀行の高リスク投資が継続するためPEは拡大し、いつでも移動できるのではないか、という楽観的所見を持っていました。一方で、私の答えは全く逆で、現在のPEのウィンドウが開いている内に移るべきとの答えでした。その理由としては、いくら現在の視点で低金利が継続すると予測されていたとしても、政権が変われば政策も変化しますし、また、政権が変わらなくとも、リーマンショックのようなことが起これば、再び金融システムに影響を及ぼし、運用に対する規制が強まることは免れないためです。そうなれば、PEは業界的に不況期には資金調達又はエグジットが難しくなるように感じるため、なかなか運用ができなくなるようにも思いますし、もし、運用ができたとしても、あえて人数を増やすという方向にはいかないように思うので、ウィンドウは再び閉じてしまい、バンキングからの移動ができなくなってしまうのではないか、そう答えました。正直なところ、誰も未来のことはわかりませんし、どちらが当たってもおかしくないように思います。というのも、経済というのは常にSpeculativeであるように感じるためです。 その意見の違いが私たちの職種のチョイスの違いに結びついているのかもしれません。結局のところ、儲かっている内にPEに移るのと、そのままバンキング業務にい続けることで差が開くのが、この金額としましたが、実際のところ、あくまでも仮定の話ですので、本当のところをいうと、それほど開くかと言われれば、開かないかもしれません。 ▲
by lse_keio_sfc
| 2017-02-23 23:08
| 将来
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2017年 02月 13日
![]() 最近私自身働くことそのものに現実味を帯びてきて、「本当にここで良いのだろうか?」と考えることも少なくありません。インターンであれば、気に入らないところは入らなくて良いので、特に考える必要性はありませんし、最悪「後◯週間だ」と割り切ることができます。一度社員になれば、「ジョブホッパー」とならないように、真剣に取り組まなくてはなりませんし、勤務態度が悪ければ(ほとんどないでしょうが)、次の進路に影響を与えることになります。 それにしても色々難しいと思うことも少なくありません。やはり、ディストレスな状況になった場合に、自分が従業員の雇用を守れるのか、とか、本当に会社をよりよくすることができるのか、など、考えることが多くあります。失敗が許されない環境下で結果を残して行くというのは非常にストレスフルな状況に置かれるかもしれないと感じる次第です。 とはいえ、やりがいもあります。うまくチームを使いながら、事業計画作成し、作成した計画を実行するなど、自分の考えたことがそのまま形になって行くのは非常に面白味のある仕事かなと思わなくもありません。上海や香港といったオフィスで働くことで、アジアでのクロスボーダー業務に従事してみたいとも思います。とはいえ、現実的に見れば、シンガポールの方が事業としてはやりやすいようにも感じますが。ただ、キャップとしては小規模ですし、リーガル面でクリスタライズされた環境であるため、進出しやすいためか、競争も激しいかもしれません(競争が激しいのは中国も同様ですが)。中国は法制度がコロコロ変わりますし、暗黙の法律などもあると考えられるため、外国人にとっては非常に難しい環境と言えるかもしれません。しかしながら、私の場合、英語や日本語以外にも多言語を使用して実務経験を積みたいと考えているため、こうした中華系や東南アジアなどで別の環境で自分を試したいというのは若干あるといえばあります。また、そうした現地語を使いながら、英語も駆使して現地人をマネージできるか、とか、いかに安く良い会社を買えるか、など、挑戦すべき点は多くあるように思います。 まだ将来のことは何もわかりませんし、自分がどこまでやれるのかも不明瞭と言えるかもしれませんが、色々と頑張ってみたいものです。 ▲
by lse_keio_sfc
| 2017-02-13 22:17
| 将来
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2017年 01月 21日
![]() Catalystと書くと、何やら株アナのような雰囲気が出るような気がしてなりません。カタリストとは、「触媒」という意味でして、キッカケとなるキーマンのようなものでしょうか。アナリストレポートを読んでいると、大抵カタリストという言葉が出てきているのがわかります。ただ、今回言及したいのは、特にそういうことではなく、将来の日本へ貢献していくものは何か、ということについて考えたいと思います。 新結合を生み出すのは何か 以前の記事でも言及したように、これからは新結合を生み出していく必要があると言及しました。新結合を行うことによって、マクロ的な意味では、経済成長を促進し、貧困を減らしていく触媒になりうるということは数え切れないほどの論文で言われている通りです。正直なところ、イノベーションというのは多くのタイプがあり、今はオープン・イノベーションの時代と言われている次第です。一方で、セミマクロ的な面で見ますと、イノベーションが起こることによって、企業間の競争が良い意味で刺激されますし、イノベーションを起こして、今の時代はアップルの事例を見ればわかるように、必ずしも先行者が全てのメリットを享受できるわけではなく、無形資産であるブランドを持った企業が勝てたり、製品のデザインの良さを売りにする企業など、自分たちの強みを生かした企業が生き残っているような時代にも見えます。ミクロ的な意味合いでは、企業単体の収益性や生産性が向上する期待が持てたり、個人の生活が豊かになっていくというメリットも存在していきます。 イノベーションの解釈の困難さ ただ、そのイノベーションを起こす源泉とは何か、というのが一番の問題かもしれません。例えば、バリュエーションの世界でも言われていることですが、「R&Dや知的財産にただお金を突っ込めばいいわけではない」という話です。R&Dはわかるように、「研究開発を行うことは将来の成長性を促進する可能性を高めるものの、だからと言って、それが将来の収益を保証するものではない」という複雑な話です。また、知的財産に関しては、「知財を得たその時点ではそれがキャッシュを生むのかはそれを売って見ないとわからない」ということにもなります。逆に、特許の維持などによって、キャッシュが出ていくのみで、その財が企業価値向上に繋がらないと言ったのはよくある話なのかもしれません。イノベーションに関しても、「その結合をおこなったものが果たして本当に新しいものかどうかはわからないし」、「そのイノベーションが果たして収益性や効率性を上げるものなのかも不確実である」とも言えます。 スモールワールドがイノベーションにつながる? もちろん、イノベーションの原因は何か、という話で、様々な視点がありますし、研究が進められていることも確かです。多様性、専門性、クリエイティブマインド、スモールワールドなどなど。ちなみに、スモールワールドという言葉は聞いたことがあるでしょうか(it's a small world!に近い概念ではあります)?ノース・ウエスタン大学のBrian Uzziとスタンフォード大学のJarrett Spiroが行なった研究で、Silicon Valleyのような地域・コミュニティや会社などの組織により構成されたスモール・ワールド・ネットワークがクリエイティビティやパフォーマンスに影響を与えるというものであるようです。例に取ると、海外大生のネットワークかもしれません。だいたいトップ校にいると、”知り合いの知り合い”に会う確率は極めて高いように思います。また、その小さなネットワークによって、もたらされるベネフィットが大きいことも何となくお分かりではないかと思う次第です。小さい世界の中で生きている何となく息苦しい感じもしなくはないですが、しかしながら、そのベネフィットも大きいため、その内輪で生活していくことが良いと感じる人もいるかもしれません。ただ、”類は友を呼ぶ”という形で、分野は違ったとしても、お互いにもつスキルや経験が高いことから、それらを合わせると、シナジーを生むこともあるでしょうし、友人に”友人の友人”を紹介してもらうこともできるはずです。そうした流れから、高い専門性の混成がクリエイティビティやイノベーションといったことにつながるのかもしれません。 日本人の専門性 正直なところを申し上げると、日本人の場合、お世辞にも専門性の高い人が多いとは言えず(もちろん私も含まれますが)、お隣のお国の中国やイノベーション大国アメリカと比較すると、専門性を高めようとする人はそれほど多くないように感じます。逆に日本の場合ですと、専門性を高めることに対して、”負のイメージ”を持つことが多いために、結果的に専門性を高めたいと思う人が少ないのかもしれません。例えば、「文系は修士・博士課程に行けば就職できない」とか、「女性は〇〇」とか、意味のない負の負荷が多いように感じます。その結果、逆に言えば、金太郎飴のような人間ができてしまうということが言えるかもしれません。今からの時代は専門性の時代のように感じておりますし、逆にリスクを取らず、”平均でいようとする”ことはマイナスの効果を生み出していく可能性が高いかもしれません。こちらは断定はできませんが、”二極化”に向かっている中で、平均であることは自分がコモディティ=特色のない人間であることを指し示す結果になる可能性は十分にあります。 高等教育がイノベーションのカタリストになりうるか? 閑話休題で、グローバルでは(最近では日本にもその傾向があるようにも思いますが)、修士に行くことはもはや普通のことですし、なければ、大卒は高卒のようなレベルとみなされる時代が来るかもしれません。博士はこちらではDistinctionを取ることによって初めて行けるようなイメージではあるので、”優秀かつクリエイティビティに溢れる方”という印象は強いようにも思います。また、これら博士課程で専門性を培った方々が集まり、それをうまく取りまとめる人間がいることによって、”新結合”が生まれる可能性が高まるのではないかと思われます。Silicon Valleyのような環境でクリエイティビティの高い製品やサービスが生まれることも多いかと思いますが、それは例えば、マークザッカーバーグのような人間がいるから、というのももちろんあるかもしれませんが、それ以上にそれを取り囲む人々のエッジの効いた専門性の高さ、事業理解レベルの高さが新結合のカタリストになっている可能性は十分に考えられるように思います(それ関連の論文もあるかもしれませんが。もし御存知でしたらご紹介ください)。 少しとりとめのないまとめ方にはなりましたが、要は日本人はイノベーションを起こしていくために、今持っている集団の力や基礎教育レベルの高さに加えて、専門性を持っていくべきではないかという話です。能力と専門性は別ですが、どんなに能力を持っていたとしても、専門性やスキル、経験を積むことなしにはそれを持つ・経験する人には勝てないように思います。これは私が肌で感じたことです(私が単に能力が低いだけかもしれませんが)。ただ、色々な考え方があると思いますので、それをまた、カタリストとして行けば建設的な議論になるようにも思います。それが将来のイノベーションのきっかけなのかもしれません。
▲
by lse_keio_sfc
| 2017-01-21 03:52
| 将来
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2016年 08月 21日
長期的にやりたいこととは何だろうと思うことが多々有る。将来的にはヘッジファンドで働いていたいという気持ちは当然のように強い。そのために現在は自分なりに経験と知識を養わなくてはならないと感じる次第である。キャリアステップで考えると、トレーダー、エクイティリサーチ、IBDとあるが、その他にもコンサルなどもある。マッキンゼーがヘッジファンドを持っているようにコンサルでも往々にしてこうした領域につながっているように思う。
要はヘッジファンドに入る前にいかに”資本市場の見方”を養うべきかを考える段階にある。コンサルにしても、投資銀行にしても、PEにしても、ヘッジファンドにしても全ては資本市場という絶対的なものをベースにして物事を考えることになる。それが直接的か間接的かにかかわらず、である。ただ、その中でも究極の世界がヘッジファンドであるように思うし、ヘッジファンドこそがキング・オブ・資本市場かつキング・オブ・プロフェッショナルファームであるようにも感じる。 これらのレベルは高すぎるくらい高いものの、なんとなくレベルを上げていけば、やっていける気もしている。その領域に行けるよう、努力し続けたい。
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by lse_keio_sfc
| 2016-08-21 01:03
| 将来
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2016年 08月 15日
最近自分の興味のあるビジネスというものがわかってきた。自分はビジネス全般に興味があると思っていたが、どうやら細分化していくとどうやら違うらしい。特にビジネスをする上で自分にとって重要なことはより収益に関連することであるのと同時に、いかにしてその収益を伸ばすか、ということに興味があるらしいことに気がついた。周りには腐るほどプロフェッショナルファームに行く人間が多いので、自分の興味関心がどのようになっているのかを客観的に判断する機会に恵まれる。自分が今どのようなポジションにいて、どこに合っているのかを考える機会がある。それは大事なことであるのと同時に、常に考慮しなければならないことでもある。人生がかかっているので。
ファーストキャリアをどこにするかによってその後の進路は大きく変化する。事業会社に行けば事業会社なりの考え方になるだろうし、プロフェッショナルファームに行けばプロフェッショナルな考え方になっていくだろう。どちらが良い悪いはない。単に自分の興味関心の違いであるように思う。職業選択というのは、ある意味大学院に進学するようなものであると感じる。結局、職業である一定の職業がレベルが高いとされ、その中でもランキングが決まっている。大学院にしても、ある一定の大学はレベルが高いとされ、その中でも分野ごとにランキングが決まっていたりする。こうしたものは厳密には決まっているが、実はある一定のランクにあると、その間では個人の差であったりする。その職やスクールにあっているかあっていないかの差であるように思う。とはいえ、トップと最下位では若干の差はあるものの。とはいえ、どの業種に進むかによって人生が変わってくるので、それをどうするかだよなっと。 具体的に選ぶときに何がどう違うかというと、ビジネスの見方や仕事への取り組み方、そしてカルチャーだ。全てが自分に合っている必要はないが、人とは合っている必要がある。簡単に考えるとそんな感じか。 ▲
by lse_keio_sfc
| 2016-08-15 00:38
| 将来
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