2018年 08月 22日
Fintechと日常生活 |
通常、ロンドンでは、地下鉄を利用する際には、Oysterと呼ばれるスイカのような磁気端末で改札口に入場しますが、それ以外の手段でDebitが使えるようになっていますし、Apple Payを使えば携帯で入場できることになります。日本のようなクレジット決済機能付帯のSuicaのようなものではなく、普通のDebitで決済ができるため、複数のカードを持つ必要がないこともメリットでした。
今の日本ではQuick Payを使えば、モバイルSuicaで電車の改札口に入れますが、まだまだデビットカードをタッチするだけとか、クレジットカードでの交通機関の決済が難しい面もあります。とは言え、タクシーであれば、様々な決済手段が利用でき、携帯さえあれば、Quick PayかモバイルSuica、IDでの決済ができるようになったため、便利さは格段に上がっているように思います。私もAMEXやVisaを登録し、普段の生活では可能な限り現金を持たずにQuick Payでほぼ全ての決済を行なっています。現金の場合、基本的にリターンがありませんので、使うメリットが感じられないのが正直なところです。店に負担を強いることになりますが、2回払いのトランザクションを頻繁に行なったり、カードのポイントやマイルが溜まるような形にし、可能な限りお金を使わずに何でもできるように心がけている次第です。AMEXは最近幅広く使えるシーンが増えたため、便利な気がします。ただ、2回払いができないため、使うシーンをわけて使用するというのが現状かもしれません。
中国のQRコードが日本で話題になっていますが、QRコードのトランザクションでなぜ日本で話題になるのかが全く理解できていません。というのも、普段使いであれば、どう考えてもQuick Payの方が便利だし、クレジットでトランザクションを行うため、ポイントやマイルのリターンもあります。QRコードでの支払いは便利だと思いますが、現状ポイントを獲得できるわけではありません。中国人にとって便利なツールが日本人にとって便利かと言えば別にそうではないと思われます。東京に住む日本人の場合はクレジットカードとデビットカードを持ち、iPhoneのApple Payを使いさえすればかなり便利な生活ができますので、どちらかというと、その生活をオススメしたいと思います。
今の東京は本当に生活がしやすくなっています。文化芸術のレベルが高く、ミシュランの観点から言えば、食事はダントツで世界一のレベルですし、テクノロジー導入レベルも上がっています。今まで住んだり、滞在したりした中では、東京かロンドンが自分としては生活ができるレベルと言えるように思います。その他は論外と言えるかもしれません。教養がなければどこでもいいと思いますが、ロンドンや東京レベルの文化的生活水準、先進性、Highly Skilled Jobsのない場所は身体が受け付けないようになってきているかもしれません。旅行であれば様々な場所に行きたいと思いますが、生活となるとどうしても限られてしまうように思います。港区(芝浦や海岸、港南などは除く)や渋谷区の一部は環境がよく、ロンドンに比べればかなり安いイメージなので、社会人のアーリーステージに良いと言えるのかもしれません。また、中央区や千代田区の一部も色々とスポットがあるため、買い物などには適していたりもします。
その環境にフィンテック技術の進行が日々の生活をより良いものにしていると感じる次第です。東京は先進性が高く、文化的水準が思ったよりも高いため、良い生活ができるようになってきています。サービス産業については、特に5星ホテルのスタッフレベルが低いように感じますが、それもグローバル化の進行と同時に高いものになってくると思われます。VIPに対する待遇がイマイチだと感じているのは私だけではないと思います。タクシーはGrabがつかえる途上国以下です。とはいえ、2020年までは楽しみですね。
by lse_keio_sfc
| 2018-08-22 22:37
| 日常
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