2018年 09月 22日
LSE修士の穴場学部? |
「LSEは高学歴しか入れない」といったバイアスがあるかもしれません。実際のところ、それは殆どの場合において「Yes」と言えるように思います。日本人のStudent Bodyという観点からは、マジョリティが東大慶應早稲田であり、マイノリティでも京大、一橋、東工あたりがボリュームゾーンを占めます。ただ、日本人学生の出身大学については、官僚や日銀の派遣が多いこともあり、東大が40%くらいを占めているように思います。慶應30%、早稲田20%、その他10%の範囲内であるように思います。大体日本人学生が60−70人なので、大体の見積もりを作る事ができる様に思います。ただ、これは主要学部の話であり、穴場の学部では逆に高学歴がいない場合も多々あると言えるかもしれません。

この観点から見れば、学歴的にも、ランキング的にもリーズナブルと言える様に思います。一方、高学歴が集中する学部については、必ずしも世界ランキングが1位や2位のポジションを取れるわけではありません。場合によっては、4位や5位に甘んじることもあります。いくら経済学部が看板とは言え、普段は5位以内ですが、年によっては7位や8位になることもあります。

ランキングはあくまでもランキングであり、学生の能力を必ずしも反映していない部分はあります。というのも、英国の場合、優秀な学生は経済、金融、法学といった分野に集中するためです。Common Senseで考えれば当たり前ですが、ランキングが高いから優秀という単純な紐付けをして欲しくないということもあり、付け加えました。
また、LSEの中での日本人学生の優秀さという点では、可もなく不可もなく「普通」という印象です。日本人が優秀だと思っている人もいるかもしれませんが、特に優秀という印象はありませんし、フラットメイトの北米の人間や欧州の人間の方が話の視座が高くて面白かった様に思います。普段の生活で新卒レベルのはずなのに、当たり前の様に学生同士でヘッジファンドやPEファンドの話が出ますし、学生向けのトレーニングがあるため、学生のレベルが高い様に思います。
私も「Hedge Fund Style Analysis」なるものを会社の寄付でLSEで受けており、優秀な人間に対しては、ゴールドマン・サックス、JPモルガン、モルガン・スタンレーのトレーダーのオファー(もしくはファスト・トラック)が出るといった特典も用意されていました。他にもLevFinの授業であったり、LBO、M&Aバリュエーションなどの講義、テストをFitch Ratingが行ってくれるといったものもあった様な気がします。もちろん、ヘッジファンド出身者のアドバイスを貰ったり、ドバイにいってソブリン・ウエルス・ファンドなどの幹部ポジションの人間と話すこともできます。MBAのトップスクールであればこの程度はやるかもしれませんが、Anaを目指すNew Gradにとっては贅沢ですし、こういったレベルの授業を「片手間」に受けているため、日本で学生をやっているのとはレベルが全然違います。視座も異なるため、FTの世界の地政学的な事象が国や企業にどう影響があるのか、といった話を当たり前にしていたのが懐かしい気がします。日本人の場合、コンサルくらいしか視野がないため、あまり面白くない様な気がします。
最後は若干話が本題からそれましたが、LSEでもこういった穴場学部があるのを知ってもらえればと思います。
高学歴が集中しやすい学部としては、経済学部、政治学部、法学部、社会学部、開発学部、金融学部である様に思います。一方、それ以外の大学が集中するのは社会政策学部で、Student Bodyが全く異なる雰囲気になっています。理由についてはあまりよくわかっていない部分もありますが、現実として上記の様な別れ方をしているのが事実である様に思います。社会政策学部のStudent Bodyが異なるからといってランキングが低いかと言えばそういったことはなく、むしろ世界で言えばリーディングな研究をしています。ランキングとしてはQS世界ランキングでは2位であったりします。下記画像は社会政策のランキングです。


(Econのランキング)
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by lse_keio_sfc
| 2018-09-22 10:04
| LSE
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