Robotic Process and Cognitive Automation |
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2018年 08月 12日
データ量が多く、かつ、迅速な経営判断が必要になってきている昨今、データ処理の遅れは経営成績に影響を与える可能性も少なく無い中、Robotic Process Automation (RPA)*、Artificial Intelligence (AI)、Business Intelligence (BI)、最新のERP、OCR、Cognos等、その他システムを導入し、使えるようになることは必須と言えるかもしれません。今回はRPA、AI、ERPに絞っておきたいと思います。 *RPAの第一人者はLSEの教授です。 まず、ERPの業務フロー話で行くと、SAPやHyperionといったツールは非常に便利なツールではありますが、As-Isでは入力された情報を出力するのに時間がかかってしまいます。ただ、このERPの情報は機械的にダウンロードしてしまうことがほとんどです。また、ダウンロードしている時間の間はエクセルの操作ができなくなってしまいますので、ダウンロードを待っている間は勿体無い時間となってしまいますので、そうしたことはRPAで自動化した方が効率が良いと言えます。RPAは機械的に同じ動作をするものについては、基本的には自動化できてしまうので、上記のような「定型化」された業務はこういったツールを導入し、業務効率化してしまうのが良いです。こうした業務については、自動化ツールがやった方が人為的失敗も少なくなるため、導入した方が良いと言えるかもしれません。 AIについては、正直なところ、市場が”うまく解釈できていない”と感じるのが正直なところです。AIが最近もてはやされていますが、現場の実務に導入できるかと言われれば、比較的難しい経営問題だと思われます。現状の話で言えば、AIと言われるものの多くは”人が動かしている”というのが実際のところかと思われます。AIの中身はあくまでもPhythonでアルゴリズムが組まれている”だけ”と言えば、角が立ってしまいますし、私が門外漢と思われてしまうように思いますが、今の日本人の多くが感じているような理想的なツールとはまだまだ遠いと感じるのが正直なところです。人間が最初にコーディングを行い、プロセスをAIと呼ばれるものが行い、判断を人間がしているといったところでしょうか。また、プロセスのクオリティコントロールについては結局のところ開発者であったり、そのデータを使用しているMgrかその下のレベルの人間だと思われます。内部的な話で言えば、「AIは人が動かしている」ということらしいので、あまり大きすぎる期待をするのではなく、あくまでも「一つのツールとして本当に利用できるかどうかを考慮する」ことが重要だと思われます。あくまでも経営的な話で絞って言えば、CognosやSAP、Hyperionなどの機能の一つであるBusiness Intelligence (BI)をうまく利用して行くことの方が現時点では有用性が高いのかもしれません。 ツールは導入後が重要で、使いこなせれば非常に便利なツールであるというのは間違い無いのですが、使いこなせなければ意味がありません。例えば、アクセス権限の問題から始まり、ダウンロード後のアフターサービスがインド人によって行われる場合、うまく理解できないまま使うしか無い場合もあります。事業会社であれば、ERP的な問題で、インベストメントバンキングなどでもよく起こる問題ではありますが、最初のPCセットアップが肝心です。ファクトセット(最近は日本語対応できるようになっている?)のセットアップは非常に苦労した覚えがあります。社内のITチームで解決できなかったり、18時以降でITチーム帰宅後の問題である場合には、インドにかけるしか無い場合があります。その場合の対応は人によってかなりばらつきがあり、うまく使えない場合も少なく無い可能性があるというのが正直なところです。 チームでナレッジが蓄積しており、既に効率的に使えるようになっている場合、特に問題はありませんが、会社が成長しており、チームが流動的な場合や、Mgr以上の経験がそれほど蓄積できていない場合には、ツールがうまく使いこなせず、日々の作業に支障が出てきてしまいます。予算策定の時期はただでさえ忙しいのに、欲しい情報がうまくツールから引き出せないとなると、自分でデータを加工する必要性が出てきてしまいますし、加工するプロセスが多岐に渡るとミスも多くなってしまいます。できるだけ精緻に処理するという意味でもツールをうまく使いこなして行くことが必要だと、管理職の私でも同様に感じている次第です。500名以上になる中規模以上の会社の財務戦略を取り扱う場合、想定以上にデータが多く、1、2名でデータを加工するのは思ったよりも辛いものがあります。加工だけなら良いのですが、成長中の企業の場合は、アカウンティングの処理がうまくできていないことが多く、データのアロケーションを再度やる必要が出てきたりして、精緻化するまでのプロセスが長くなり、本来であれば戦略的に検討すべきところも、「過去のトレンドでここは処理しよう」となってしまう場合があります。その意味でもナレッジの蓄積しており、人員体制もうまく整っているチームが良いと言えます。ただ、個人としては、特に若いうちは、できる範囲が広い方が良いと思われますので、その点についてはどれが良いというのは難しいと思われます。 つまり、近年話題になっているツールには依然として多々問題があり、その問題をうまく紐解いて行くこと、過度な期待をしないこと、また、紐解くためにナレッジの蓄積した安定したチームに属することが重要と言えるかもしれない。というのが現在の私の感想です。 #
by lse_keio_sfc
| 2018-08-12 09:29
| 日本関連
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2018年 08月 06日
現在は、日本にて生活をしておりますが、日本の生活は思ったよりも快適に感じるというのが本音です。最近は東京にも外国人が増加し、英国・ロンドンにて多文化・多国籍が当然の環境で生活してきた自分としては、日に日に生活のしやすさが増していると感じます。生活しているエリアもエクスパッドの外国人が多く、ロンドンのような雰囲気の中で生活できているということもあり、気分的には楽だと言えるかもしれません。 また、日本について感じることは、経済は飽和しているようでしていない雰囲気、低金利過ぎて利上げ圧力が上がっているものの重い感じ、低迷していたように感じていたのに実際には活気がある。おもてなしの精神は意外とレベルが高くなく、グローバルの富裕層が想定するレベルのサービスをほとんど提供できていない質の低い状態かつ提供できるホテルの数も少ない。(コンテンポラリー)芸術と文化レベルは世界トップクラスだが、街の建物はどこか物足りない。銀座と表参道の建築は興味深い。食事や飲物(アルコールを含む)はグローバルで見てもこれほど素晴らしい環境はない。東京のミシュランの星の数、ピブグルマンの数といった定量データには現れてはいるものの、実際に生活していると、金額の割に質の高さは異常な程高い気がします。あくまでも個人的感想です。 ロンドンの生活と比較して東京の生活を考えてみると、日本人であれば、特に文句の出るような生活はしてないと言えるかもしれません。ただ、受けている教育レベルはロンドンと比較して、教養が浅いと感じることも少なくありません。LSEの修士時代に当たり前のように出身の学部(Undergrad)がオックスブリッジやアイビーリーグ(イエールやスタンフォード)、北京清華、グランゼコール等の人間と勉強する環境にいたため、大半の日本人は能力はさておき、教養・教育レベルはどこか物足りない気がします。 ただ、人のことは言える立場ではありませんが、LSEの人間はキャリア的にはあまり面白くないように思います。判を押したように、外資系投資銀行をはじめ、戦略コンサル、国際機関、弁護士、政治家等、皆が同じ方向を向いているのがLSEであり、大抵みんな同じようなところに決まっていくため、キャリアの方向性にはほぼばらつきがないように思います。社会人になってから海外にいる同僚に会いにいくと、大抵マッキンゼー香港支社のBAとかベイカーアンドマッケンジー法律事務所バンコクのアソシとか、よくてロンドンのプライベートエクイティのアソとかになっています。これらは下積みとしては必要なことではありますが、そこからどうするかが実際のところは重要なことなのかもしれません。 さて、個人的には寄付をしたり、ボランティアをしたり等の慈善活動を行ったり、教養を深めるために頻繁な海外旅行、芸術品を購入したり、美術館にビジットしたりといった生活をしておりますが、まだまだ自分のできる範囲は当然のことながら狭い状態です。どうすれば、より社会に貢献できるのか、それが自分にとっての最大のテーマかもしれません。SDGsのように持続可能な開発目標というレベル感ではありませんが、どうすれば、持続的に社会に貢献できるようになれるのか、といったことを日々は流れているものの考えるようにはしています。まだまだ未熟ではるので、考えられる範囲は狭く、できることも限定的なため、日々挫折感というか、勉強が必要だと感じることも少なくありません。知識を深めることはもちろん重要ですし、ナレッジはより重要だと感じています。今の日本にはナレッジが足りているところもあれば、無い分野もあるので、そうしたナレッジの無い分野で自分が戦え、かつ、サスティナブルな成長に貢献できれば良いと感じています。それは日本でも良いですし、世界であればより良いことかもしれません。 色々考えることはありますが、より自分の学習レベルを高めていくことは必要なことだと感じています。
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by lse_keio_sfc
| 2018-08-06 23:54
| 仕事
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2017年 09月 18日
LSE出身というと、皆総じて間違えがちなのは、MBAであることです。しかしながら、このブログで何度も言及しているように、LSEにはMBAプログラムは存在しません。あくまでも、アカデミックベースのマネジメントコースであったり、プライベート・エクイティコースになってしまいます(PEコースは実践的の様ですが)。あくまでも、LSEでは、実践的なコースはあれど、MBAの様なコースはないことをご承知置き頂ければと思います。 さて、本題ですが、LSEに限らず、学位選択時に必要な視点(特に海外でのキャリアを考える場合)は、少なからずあります。それについて言及して置きますので、ご参考になればと思います。 1. コースの適切さ ビジネス・ファイナンス・公共政策系の業務に多い傾向にありますが、というよりマストな場合が多々あります。マストな場合というのは、特定の専攻が必須であるという点です。ファイナンス職で多いのは、Economics, Finance and Businessといった学位であり、ビジネスでは、MBA、公共政策では、MPA、MPP、(経済学)といった学位になります。開発系ですと、それぞれの分野にもよりますが、社会科学系、特に金融学、経済学、開発学、MPA、MPPといったところでしょうか。ファイナンスはどこでも使える経歴なので、便利といえば便利です。ただ、学位としては一番経済学が汎用性がありますので、選べる場合は経済学が最も良いと言えるかもしれません。あくまでも上記業務の場合ですが。 2. MBAの使い方 MBAの場合は使い方が重要であるといえます。MBA以前のキャリアとMBA後のキャリアが一貫している場合は特に必要性は高くない場合もありますが、MBA後は前職と別の業界へ移りたいと考える場合にはある一定の効果を得られます。まず、その一つとして、別業界での「ポジション」です。例えば、商社から投資銀行へと移りたいと仮に考えた場合、商社から移ると投資銀行では1年目からになります。しかしながら、MBAを挟んだ場合だと、一つポジションが上のアソシエイトから始まるため、ゲタの履いた状態で始めることができます。本人は超絶しんどいと思いますが、だからと言って、1年目の人間と一緒にキャリアをミッドキャリアの段階で考える方は少数だと思いますので、その場合に使えるかもしれません。 経済学が便利なのは、初期段階。それ以降になってくると、MBAが人によっては必要になるというイメージでしょうか。大学の看板はそれに伴う書類通過率をあげる手段(バリューアップ)として機能します。日本においてはここら辺の考え方が曖昧に移る場合が多く、理系か文系かという視点に陥る傾向がありますが、その様な考え方は、極めて後進的、もしくは原始的と言える様に思います。自分のキャリアに合わせて自分の専攻を決めていくことが重要であるため、必要か不要かというのは自分しかわからない様になっています。芸術がやりたいのに、開発学をする場合はナンセンスですし(趣味の場合は別として)、経済学の分野に脳科学の分野から進出するのもまた意味合いが異なります。キャリアの適切さを理解することが重要であると言えるかもしれません。ちなみに、VCの様なTMT+理系関連セクターですと、関連性のある理系分野の博士号があるとそれがエッジになることも多いかもしれません。理系PhD+MBAというのは比較的普通ですし、それくらいエッジがなければ立たないと言えるかもしれません。また、MBA+JD、MBA+MPA、というのも一つの自分の強みを作っていく要因でもありますので、”そもそもその学位が必要なのか?”、”その学位で何をするのか”という視点が最も重要と言えるかもしれません。 という感じですかね。ブログはまた国・地域を変えた時に別のテーマで始めたいと思います。 #
by lse_keio_sfc
| 2017-09-18 11:19
| 修士
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