時代と職業の変化(日本) |
最近の採用動向などを聞いていると、近年の日本は急速にサービス化が進行していると感じます。私の考えているよりも、時代の変化は早いように感じます。以前であれば、10年かけて変化していた物事がリーマン・ショック前後では5年と言われ、現在では2、3年で変化しているような印象です。その中でも特に変化していると感じるのは、産業のサービス化です。第二次産業から第三次産業へのトランジションが起こっていると表現すればよろしいでしょうか。
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2017年 03月 04日
最近の採用動向などを聞いていると、近年の日本は急速にサービス化が進行していると感じます。私の考えているよりも、時代の変化は早いように感じます。以前であれば、10年かけて変化していた物事がリーマン・ショック前後では5年と言われ、現在では2、3年で変化しているような印象です。その中でも特に変化していると感じるのは、産業のサービス化です。第二次産業から第三次産業へのトランジションが起こっていると表現すればよろしいでしょうか。 特に有効求人倍率は1.4倍を超え、リーマン・ショック以前のような活況を示しているのが近年の日本と言えるかもしれません。ただ、2007年以前と異なるのは日本で人気のある職業などです。おそらく2007年以前といえば、金融やIT、製造業などが人気であり、特に一般的な就活生の目で見れば、多くのメーカーのような大企業に就職することがいい時代だったのではないでしょうか。リーマン・ショック以降は、コンサル、商社あたりが台頭してきている印象です。また、IT企業も大企業化し、当たり前のように就職する方が増加している印象でもあります。例えば、リクルートやサイバー・エージェントのような企業も当たり前のように人気があり、英国にいる時と全く職業選択の仕方が異なることに少し面白味も感じる次第です。 英国ですと、金融が非常に発達している一方で、他のインダストリーはEUの方が強いこともあり、ソフトバンクに買収されたアーム社などの少数の会社を除いて、グローバルトップレベルで見れば、それほど金融以外が強くない印象です。そのため、プライベート・エクイティ、ヘッジ・ファンド、投資銀行、コンサル(金融関連)が絶対的な印象ですし、専門性がなければ生き残っていけない世界でもあるので、必然的にこうした産業が人気となります。一方で、日本の場合は、製造業を除いて、他の先進国と比較すると、金融などのサービス業は可もなく不可もなくという印象でして、ロンドンやニューヨーク(VC・ITはカリフォルニア)と東京を比較した場合はかなりの差があるのは否めないと言えるかもしれません(コンサルはあまりわからない点ではありますが)。製造業も時間の問題で、当然ではありますが今後どのような戦略をとっていくかによって勝敗が決まるように思います。今は日本が圧倒的に強さを誇った1900年代後半ではなく、現代です。 その現代を考慮すると、日本の強みはサービス業で、かつ、ホスピタリティに関連したものかもしれません。私自身、星野リゾート(特に「界」)が個人的に好きなのですが、その理由として、もちろん経営者の星野氏の手腕が凄いのは当然なように思いますが(素人目ですみません)、その的確とも言えるストーリーテリング、自然の使い方、宿泊先の立地や雰囲気、社員のホスピタリティなど、まさにヨーロッパで生活していると渇望するような日本の良さを体感させて頂ける空間であるようにも感じます。ヴィラ・デル・ソルとか素晴らしい空間ですよね。本当に(私は全くもって関係者ではないので悪しからず)。ただ、一方で、中国でも急速にそうしたサービス業が発展しつつあるように思います。これまでの中国といえば、サービス業でも、客を客と思わないような態度を取られることも少なくありませんでした(もちろん地方もそうかもしれませんが)。下記の動画を見ればだいたい理解できますが、インターネットの普及によって、サービス利用者からの外部評価が加わることにより、顧客中心のサービスに変わりつつあるように思います。元々日本では「お客は神様」という考え方がありましたが、中国では改革開放以前は資本主義国家ではありませんでしたので、「供給側が偉い」という認知がされていたように思います。しかしながら、近年は極度の資本主義国家と言えるような形に様変わりしており、金銭を持っているものが社会を支配しているように思われるほどです。それがインターネットの外部評価制度と相まって、結果的に「サービス業の急速な改善に繋がっているのではないか?」と感じます。 さて、日本の就職という視点に一度戻りますと、日本の就職活動で驚くのは、急速な外資金融の縮小と外資コンサル(戦略、総合、ITなど含む)の拡大です。外資金融は見ての通り、ブレグジット以降、欧州系の金融機関は特に日本においては苦戦しているように見受けられますし、米系は調子は悪くないとは思いますが、東京オフィスの採用自体の活発さは2015年と比較すると、あまりないように感じるのが実情です(もしかしたら違うかもしれないので悪しからず)。しかしながら、コンサルティングは聞けば、中途を含めれば、コンサルティング・ファームも100人単位で募集している会社もあるとの話を聞いたりするなど、ファームの規模を拡大しようとしているのを感じる次第です。これからは専門性の時代であることを象徴する出来事と言えるかもしれません。 この日本の就活の状況は私が学部生の時に聞いている話(ほんの2、3年前ですからね)とは全く違うように思いますし、時代の変化がいかに早いのかが理解できるように思います。これから日本はどのように変化して行くのか、ある程度想像はできますが、まだまだ正確性が乏しいかもしれません。
by lse_keio_sfc
| 2017-03-04 17:41
| 日本関連
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