最近、よく色んな国籍の人と会う。これだけ聞けば、「○○国で生まれ育った人ね」と日本人であれば解釈するだろう。しかし、国籍のある国で生まれその国でそのまま育った人もいれば、国籍とは別の国で生まれ、また別の国で育った人もいる。また、それ以外によく見かけるのは、親の国籍のオリジンがある国で、別の国の人間に帰化して、その子供もその別の国の人間になっていることである。例えば、よくあるパターンとしては、日本人の名前で国籍も日本だが、親のオリジンは中国だったり、韓国だったりというところがある。
実際には韓国人で帰化している人間はそれほど多くないが、中国人の場合だとよく見るケースである。後は、日本で生まれ育った中国人で、名前だけが日本人とかもある。ロンドンに来ているそういった人間は日本にステイする場合と、ロンドンやアメリカの主要都市に行っているケースがある。
この場合、どういった分け方をすればいいのかよくわからないことも少なくない。多くの場合は、英語がネイティブではなく、日本語か中国語かどちらかがネイティブもしくは、両方ネイティブといった感じだ。大体ありがちなのは、日本語がプライマリで、中国語がサブで、準ネイティブくらいの扱いだったりすることもある。これは両親が主に日本語を話すため、ということや、日本の小学校に行ってたりするケースなども見受けられるためである。ただ、色々複雑なので、日本語を話す場合は日本人と考え、英語を話す場合は留学生、中国語を話す場合は中国人的な感じで脳内をシンプルにすることにしている。
ただ、僕が見ていて感じるのは、自分はただそうしてみているだけだが、彼らはどんな見方をしているのだろう、とふと思うこともある。しかしながら、彼らの場合、自分と同じバックグラウンドで生きている人も少なくなく、特に気にしていない場合もある。自分だったら結構複雑かもしれない。自分の場合、生まれた場所と育った地域が違うため、出身地をどのように定義するのか、という小さな問題で悩んだことがあるが、国籍まで異なれば話が違うような気がしないでもない。
ロンドンにいると、バックグラウンドが異なるといっても、その複雑さは普通の日本人の想像を超える。色々と難しい話であると感じる次第である。